基本の「キ」

原稿用紙

アナログで漫画を描く場合、原稿用紙という図のような紙に描いていきます。
原稿用紙にはいろんな大きさがありますが、基本的にA4サイズを使用します。大きさも手頃で、本にするとB5サイズに縮小できるので、使い勝手が良いですよ。
原稿用紙に描かれている線にはそれぞれ名称がついています。これらの線は漫画は製本する際に印刷所の人が目印にする部分です。ですが描く側のみなさんも覚えておいて損はないでしょう。

原稿用紙

1内枠

まず一番内側にある枠を「内枠」といいます。 製本すると、この枠線の内側は確実に印刷されますし、読む側にとってぱっと目について読みやすいところにきます。基本的なコマの枠線やセリフ、また見せ場などの大事な絵はこの内側におさめましょう。こからはみ出してしまうと、切れてしまったり、本の内側に綴じ込まれたりして、読めなくなる可能性があります。せっかく描いた大事なセリフや絵は、しっかり読んでほしいものですよね。

2外枠

次に外側にある枠を「外枠」といいます。 「仕上がり枠」とも呼ばれ、製本時はここで切り落とされます。つまり製本時に本として読めるぎりぎりの枠です。大事なセリフや絵は内枠に、ですがコマを飛び出してはみ出すような迫力のある絵や一番の見せ所など、強調したい部分を描きたいときは、この線いっぱいまで描きましょう。

3断ち切り幅

そして一番外側の「断ち切り幅」。 これは外枠で切った際、生じてしまったミリ単位のズレを補完するためのものです。絵の線や黒く塗っている部分(ベタといいます)がある場合、この断ち切り線より外にはみ出すように塗っておくと安心です。それより内側で線やベタが切れていると、たまに製本時にズレて塗り残しの白い部分が見えてしまう可能性があります。

道具

漫画を描く際には、いろんな道具を使います。
ここでは、アナログで漫画を描く場合によく使われるものを3つ紹介します。

1Gペン

まずは漫画用ペンの代名詞、Gペンです。これは軸にペン先を付け、先にインクを付けて描いていく「付けペン」の一種です。いろんな線を描くのに対応しており、万能型です。これが一つあればまず大丈夫でしょう。その他少女漫画のような細い線を描くための丸ペン、一定の太さを保つカブラペンなど、種類はとても豊富です。また、広い部分を黒く塗りつぶす、いわゆる「ベタ塗り」には筆ペンやマーカーなど、広く塗ることのできる画材も用意すると便利です。
また、右のマーカーペンのような形をした、ミリペンというものもあります。描き心地が普通のペンなどのようで馴染みがあり描きやすいです。

Gペン

2ホワイト

ホワイト

次にホワイト、要は修正液です。
筆につけて塗る場合もありますし、ペンや筆に付けて黒地に白く描いていく技法や、瞳の中の光(ハイライトといいます)を描くのに使うこともあります。
線を消すために用いるのであれば、普通の修正液や修正テープなどでも代用可能です。(ただ修正液だと紙がぼこぼこしてしまうし、テープだとペン先が引っかかってしまうこともあるので注意!)

3スクリーントーン

スクリーントーン

スクリーントーンとは、絵の描かれた薄いフィルムのようなものです。裏に糊がついているため、押し付けて紙に貼付けることができます。
例えば読んでいる漫画のキャラクターの髪や背景を観察すると、色々なところで使われているのがわかります。これによって様々な効果や雰囲気を手軽に演出することができます。
これを切り取るためにカッターが必要です。またしっかり接着するためのトーンヘラがあると便利です。

その他にも、水色シャーペン芯、デザインカッターなど、あると便利な道具はたくさんあります。いろいろそろえてみたくなりますが、まずは最低限のものだけご紹介しました。

これらの道具は文房具店でそろえることができます。こちらのような、大きな文房具店などを探してみるといいと思います。
大阪府箕面市の複合書店 デューク書店 本・CD・DVD・文具・雑貨・カフェ
http://www.e-duke.co.jp/

私のペン

余談ですが、わたしはこれらの道具はほとんど使っていません(!)。ペン入れにはハイテックのインクボールペンを使用していますし、スクリーントーンはほとんど使用しません(手描きで柄を描きます)。
また、ホワイトではなく修正テープを使っています。ハイライトなどは一番上の白インクボールペンで入れています。ぶっちゃけると、濃い色のインクが出るものなら何でも大丈夫なんです!(笑)
自分の描きやすいペンを見つけてくださいね。

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